Rhythm and Blues Memories

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Dootone EPD-101

"The Penguins - Rhythm and Blues"  (45 r. p. m.)

The Penguins [1955]



EPD-101 - The Penguins - Rhythm and Blues
Original EP

Side A
Label Cat.#(Release Year)
1. Earth Angel
2. I Ain't Gonna Cry No More
Dootone 348
Dootone EPD-101

(1954)
(1955)

Side B

Label Cat.#(Release Year)
1. Love Will Make Your Mind Go Wild
2. Baby Let's Make Some Love

Dootone 353
Dootone 362
(1954)
(1955)

● lead vocals
Side A-1 : Creveland Dancan and Dexter Tisby
Side A-2 : Dxter Tisby
Side B-1 : Creveland Dancan and Dexter Tisby
Side B-2 : Dxter Tisby


< The Legacy Of "Earth Angel" By The Penguins >

DooWopボーカルグループ “The Penguins” 結成の経緯 と 大ヒットした “Earth Angel” について,”Marv Goldberg” のウェブサイト "The Penguins" を要約しました.

Link > https://www.uncamarvy.com/Penguins/penguins.html

“The Penguins” のルーツは,1950年代初頭のロスアンジェルスにさかのぼります.もちろん,かつての黒人が多い大都市は,R&Bグループの出発点であり,ロスアンジェルスも 例外では ありませんでした.

1953年末の ある晩,友人であった “Cleveland Duncan”(テナー) と ”Curtis Williams”(バリトン/ベース) は,ロスアンジェルス にある ”The California Club” のタレントショーで再会しました.彼らは,一緒に小学校に通っていましたが,何年かぶりの再会でした.当時,”Curtis Williams” は ロスアンジェルス の ボーカルグループ ”The Hollywood Flames” のメンバーで,このグループは 永遠に存在しているかのようなグループでした. ”Curtis Williams” は,”Earth Angel” という曲を持っていて,それを ”The Hollywood Flames” のメンバーだった "Gaynel Hodge" と一緒に制作していました.そして,“Cleveland Duncan” に アレンジの手伝いを頼みました.

独立心が強すぎた ”Curtis Williams” が ”The Hollywood Flames” から脱退させられたとき,彼と “Cleveland Duncan” は,もうひとつの ボーカルグループ が必要と考え,それぞれ友達を連れてきました.“Cleveland Duncan” は ”Dexter Tisby”(テナー),”Curtis Williams” は ”Bruce Tate”(バリトン)でした.グループの名前を決めるのは,難関でした.そして,メンバーの一人が “Kool” のタバコを吸っていたため,その当時 ”Willie The Penguin” というキャラクターが広告として使用されていたので,”Cool” だと自負して “The Penguins” に決めました.

1954年春,”The Penguins” は,”Dootone Records” のオーナー “Dootsie Williams” のために, “No There Ain't No News Today” と ”I Ain't Gonna Cry” の2曲のデモを録音しました.1954年5月,“The Penguins” の最初のリリースが発売され,片面が ”No There Ain't No News Today”,もう片面が “Dootsie Williams and His Orchestra” による “Willie Headen”(aka "Willie Hayden" ) の “When I Am Gone” でした. “Cleveland Duncan” は,これらの曲のいずれかを “Dootsie Williams” がリリースしたことに不満でした.

その後,”Hey Senorita” と “Earth Angel” の レコードセッションが 行われました.このレコードは,1954年9月にリリースされ,当初は “Hey Senorita” がオンエアされ,好調でした.しかし,10月になると,DJ たちがレコードを裏返しにして ”Earth Angel” が チャートを上昇しました.1954年11月中旬までには,”Earth Angel” は,ロスアンジェルス, ニューヨーク, フィラデルフィア,クリーブ ランド, ナッシュビル でヒットを始めました.

"Earth Angel" が チャートで上昇を始めると,”Mercury Records” から ”The Crew Cuts” の カバーバージョン がリリースされました.その当時は,白人の カバーバージョン がオリジナルよりも売れました.しかし,“The Penguins” は 非常に立派な成績を収めました.”The Crew Cuts“ が Popチャートで3位になったのに対し,“The Penguins” は それに続いて8位に入りました.さらに重要なのは,“The Penguins” が R&Bチャートで1位になったことで,現在では,”The Crew Cuts” のバージョンは 単なる可愛らしい興味本位なものに過ぎないと見なされています.“The Penguins” の ”Earth Angel” は,1954年12月8日に全米R&Bチャートに登場し,1955年3月中旬まで 17週間にわたりチャートインを果たしました.

Link > https://en.wikipedia.org/wiki/The_Penguins
Link > https://en.wikipedia.org/wiki/The_Hollywood_Flames
Link > https://en.wikipedia.org/wiki/Kool_(cigarette)
Link > https://www.uncamarvy.com/Penguins/peng23.jpg
Link > https://en.wikipedia.org/wiki/Dootsie_Williams
Link > https://www.discogs.com/ja/artist/2495198-Willie-Headen
Link > https://en.wikipedia.org/wiki/The_Crew-Cuts


< Original EP >

EPD-101 - The Penguins - Rhythm and Blues
Original EP

1955年5月に ”Dootone Records” から リリースされた EPレコード ”EPD-101 - The Penguins - Rhythm and Blues” は,大ヒットを記録した ”Earth Angel” が収録された アルバムです.厚紙ジャケットのカバー写真は,トップから 時計回りに “Curtis Williams” ,”Bruce Tate” ,”Dexter Tisby” ,”Cleveland Duncan” . ”Side A-2” の “I Ain't Gonna Cry No More” は,デモセッションでレコーディングされた曲で,”EPD-101” と 1957年にリリースされた LPレコード “DL-224 - The Best Vocal Groups In Rock 'n Roll” だけに収録されていました.この EPレコード が 発売されたのは,"The Penguins” が ”Dootone Records” と ”Mercury Records” の間で,移籍や “Earth Angel” の著作権などについて 訴訟を抱えていた時期で,“Dootsie Williams” は あえて 訴訟の最中に,この EPレコード を 宣伝のためにリリースしたようです.

Link > https://www.uncamarvy.com/Penguins/peng17.jpg

”Earth Angel” の著作権 については,ウィキペディアに その詳細が記載されています. “Dootsie Williams” は, ”Jesse Belvin” と “Gaynel Hodge" がその曲の大部分を書いたという理由で訴訟を起こし,1957年にロサンゼルス高等裁判所によって この曲の権利が 認められたようです.また BMI(米国著作権管理団体)は, 現在 ”Earth Angel” の著作者を 「 ”Jesse Belvin”,“Gaynel Hodge",”Curtis Williams” の3人 」として公式のリストに載せています.

”Earth Angel” の起源 については,”Curtis Williams” と “Gaynel Hodge" は 以前 ”The Hollywood Flames” のメンバーだったのですが,そこで同じ高校の卒業生で 相談役だった ”Jesse Belvin” とともに ”Earth Angel” を書き始めたと言われています.”Jesse Belvin” は,1952年に “Jesse and Marvin” の作とされる バラード “Dream Girl” を ヒットさせていました.この曲は,”Dream Girl , Dream Girl” という メロディックな リフレインで ”Earth Angel” を 反映していました.

Link > https://en.wikipedia.org/wiki/Earth_Angel
Link > https://en.wikipedia.org/wiki/Jesse_Belvin
Link > https://www.discogs.com/ja/release/5405639-Jesse-Belvin-Dream-Girl
Link > https://www.discogs.com/ja/release/1044382-Jesse-And-Marvin-Dream-Girl
Link > https://ja.wikipedia.org/wiki/音楽放送協会


さて,ずいぶん昔の話になりますが,カーステレオのカセットデッキで ”The Penguins” の “Earth Angel” をかけながら,大声で歌っていたような記憶があります.今は,「ながら 運転」で違反かもしれませんね.


Earth Angel

“Earth Angel” は,リードボーカルが “Cleveland Duncan” から “Dexter Tisby” に 入れ替わり,後半で 再び “Cleveland Duncan” に入れ替わるところで “♪ Oh Oh Oh・・・♪" と盛り上がり,最後は 4人のコーラスが "♪ You, You, You, You ♪" と ハモル ところが いいですね.”Cleveland Duncan” のリードボーカルは,この曲の「切ない」感じを よく出していて,なかなか素晴らしいと思います.


”Marv Goldberg” は,ウェブサイト “The Penguins” の冒頭で 次のように述べています.
「1940年代 と 1950年代のボーカルグループのレコーディングの中で,ほとんどすべての ポピュラー音楽のリスナーが知っているR&Bの曲は,“The Penguins” の “Earth Angel” だけです.このモンスター的なクロスオーバーヒットは,R&Bのサウンドを白人の観客に紹介するのに大いに貢献しました.グループは,同じくらいのヒットを出すことはできませんでしたが,それでも約50曲の作品を生み出し,非常に立派な成果を残しました.」


ウェストコーストを代表する DooWopボーカルグループ “The Penguins” は,"Earth Angel" 以外のメジャーヒットは ありませんでしたが,DooWopファン,とりわけ私にとっては 最も親しみのあるグループです.それは,彼らの音楽スタイルが,洗練されていないがゆえに 素朴で しみじみとしたR&Bサウンドを聴かせてくれるところにあります."Dootone / Dooto Records" から “Mercury Records”,そして “Original Sound Records” に至るまで,そのスタイルは 一貫していて 変ることはありませんでした.これからも,彼らの残してくれた 良質な音源 を楽しんでいきたいと思います.


Reset Loop - YouTube

Earth Angel - The Penguins(Dootone)
URL _ https://youtu.be/FMuazccmk3U


Reset Loop - YouTube

I Ain't Gonna Cry No More - The Penguins(Dootone)
URL _ https://youtu.be/v3QgCGTuKNE





< EP Cover and Vinyl Record Grading >

EPD-101 - The Penguins - Rhythm and Blues Back Cover
Original EP

ジャケットは,上下の貼り合わせ部分に擦れ,裏面にフォクシングがあります.貼り合わせは,上側に4cm位の割れ.それ以外は,綺麗なコンディションです.レコード盤は,傷やディストーションは無く,ほぼ新品の状態.


EPD-101 - The Penguins - Rhythm and Blues Side A EPD-101 - The Penguins - Rhythm and Blues Side B

光沢のないマルーンのラベルに銀の文字,"DOOTONE" のロゴの下に "RECORDS" の文字,その右側に "9514 S. CENTRAL AVE. LOS ANGELES 2. CALIF." の住所表記があります.ランアウトのマトリックスナンバーは,A面が "45-DOO-EP-101-A",B面が "45-DOO-EP-101-B です.

このEPレコードは,米国のオークションで落札しました.音楽データベースの "Discogs" や "Popsike. com" でオリジナル盤を調べてみると,ジャケットのデザイン,額縁の折り返し,ラベル,マトリックスナンバーなどを見る限り,このEPレコードと一致しています.

Link > https://www.discogs.com/ja/release/8859299-The-Penguins
Link > https://www.popsike.com/index.php
Link > http://bsnpubs.com/la/dootone/dootone.html





2024年3月



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