1952年にイリノイ州シカゴで結成されたDooWopボーカルグループ "The Flamingos" は,タレントコンテストで優勝したことをきっかけにシカゴやラスベガスのクラブショーに出演するようになり,1953年にはシカゴのマイナーレーベル
"Chance Records" と契約を交わしてレコーディングを始めます.その後,"Parrot Records",
"Checker Records","Decca Records","End Records"
に移籍,1950年代中期から1960年代初頭にかけて数多くの作品を残しました.1958年にニューヨークの "End Records"
に移籍した "The Flamingos" は,1963年までに4枚のLPレコードをリリースしています.
1959年 LP-304 - Flamingo Serenade
1960年 LP-307 - Flamingo Favorites
1960年 LP-308 - Requestfully Yours
1962年 LP-316 - The Sound Of The Flamingos
1960年にリリースされた2枚目のLPレコード "Flamingo Favorites"(LP-307)は,バラードとジャンプナンバーをうまく織り交ぜたアルバムに仕上がっていて,"End
Records" の4枚のアルバムの中では最も充実した内容の1枚です.3枚目の "Requestfully Yours"(LP-308),4枚目の
"The Sound Of Flamingos" (LP-316)あたりになると,ストリングスが入るラテンナンバーやスタンダードナンバーが多くなり,DooWopファンには少し物足りない内容です.
"The Flamingos" は,シカゴでの活動期,特に1955年から1956年の "Checker Records"
時代が高く評価されていて,出世作となったバラードの代表曲 "I'll Be Home" をリリースしています.実質的な活動後期の
"End Records" では,ポピュラーな傾向が強くなりましたが,1枚目,2枚目のアルバムに収録されている洗練されたロマンティックムードのバラードは,じっくり聴いてみる価値は十分にあると思います.
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