1959年に ニューヨークのブロンクスで結成された "Street Corner" グループ "The High Hatters" が "The Earls" の前身グループ，地下鉄の駅で歌っているところを ソングライターの "Tony Powers" に見出され "Rome Records" と契約，"The Harptones" のバラードをアップテンプのDooWopナンバーに編曲した "Life Is But A Dream" でレコードデビューを果たしました．"Life Is But A Dream" は，2年後の1961年にヒット，"The Earls"は "Dick Clark" の音楽ショー "American Bandstand" にも出演，1962年には "Old Town Records" に移籍，代表曲となる "Remember Then" をリリースしています．この曲は，1960年代初頭から始まった "Oldies But Goodies" ブームを象徴するタイトルの軽快なテンポのDooWopナンバーで，1963年には R&Bチャート29位，Popチャート24位を記録しました．"The Earls" のリードボーカル "Larry Chance" は，一時期 ソロシンガーとなりますが，再び グループに戻り，"Larry Chance and The Earls" として現在もオールディーズショーなどで音楽活動を継続しています．

Link > http://en.wikipedia.org/wiki/The_Earls
Link > http://en.wikipedia.org/wiki/American_Bandstand

"Old Town Records" からリリースされた "The Earls" のアルバム "Remember Me Baby"（LP-104）は， ヒット曲の "Remember Then"（Side 2-1）を含む12曲の構成，ジャケットのカバー写真の前列左端の人物が "Larry Chance" です．R&Bレーベルの名門 "Old Town Records" からリリースされたDooWopボーカルグループ唯一のアルバムが "White Doo Wop" の "The Earls" ，音楽シーンでは既にDooWopサウンドの終焉を迎えていた1963年にリリースされたLPレコードでしたが，"Larry Chance" のソウルフルなリードボーカルが印象的な秀逸なDooWopアルバムに仕上がっています．

Link > http://whitedoowopcollector.blogspot.jp/larry-cahnce.html

1977年に "Woodbury Records" からリリースされたリイシュー盤 "Remember Me Baby"（LP-104）は，オリジナル盤の12曲に※印の4曲が追加された16曲の構成．"Woodbury Records" は，"Old Town Records" の元オーナー "Hy Weeis" が1970年代に設立したレコードレーベルです．

Link > http://www.uncamarvy.com/OldTown/oldtown.html

ジャケット，レコード盤ともにのコンディションは良好．このLPレコードは，$100前後で取り引きされているコレクターズアイテムです．

ライトブルーのラベルに黒の文字のロゴ，1970年代に精巧にコピーされた海賊盤が作られています．オリジナル盤と海賊盤の識別方法は，ウェブサイト "Both Sides Now Publications" の "Old Town Album Discography" に紹介されて，レコード盤の溝とラベルの間にあるランワックス部分に刻印されているレコード番号が オリジナル盤は "LP 104A"，"LP 104B"のスタンプ印字，海賊盤のほうは "104A"，"104B" の手書きスクラッチによる印字のようです．所有しているLPレコードのほうは スタンプ印字に見えますが，見比べてみたことがないので本当のところは判りません．

Link > http://bsnpubs.com/nyc/oldtown/oldtown.html